©︎Mizuho Fukahori
アイリッシュダンスの中には“セットダンス”と呼ばれるダンスが2種類あります。
グループダンスとソロのダンスですが、ここでは4人または8人が1セットとなってグループで踊る“セットダンス”についてお話しします。
セットダンスは古くから庶民の娯楽として、村々に独自のセットがありました。North Kerry set, Corofin set, Kilfenora setなどなど、町や村の名前を冠したセットが多いのはその名残です。セット名で地名を覚えて、アイルランドに行くと『ここがMoycullen setのMoycullenか!』などと感動するのがセットダンサーあるあるです。
日本でセットダンスが踊られ始めたのは90年代から。80年代からアイルランドでセットダンス・リバイバルが始まり、新旧たくさんののセットを1つのケーリー(ダンスパーティー)で踊るという形が定着しました。 日本からもアイルランドのワークショップやケーリーに参加して習ったセットを持ち帰り、教えてくれる先達さんたち(大阪のサイナックさん、東京のCCÉジャパンなど)が出て来てくださいました。そのお陰で、今日のケーリーがあります。
トヨタ・ケーリーバンド主体のダンスイベント(定例ケーリー、Shall we Irish Dance?など)が始まって以降、社会人ダンサーに加えて大学生達がケーリーに来るようになり、セットダンスシーンは一層、活気づきました。
しかしながらコロナ禍以降、セットダンスは『3密』を避けられず、ケーリーも開催を断念せざるを得ない時期が長く続いたことはご承知のとおりです。
まだマスクは外せませんが、お互いに気を付けながらダンスの楽しみを取り戻しましょう。
この機会に、新しいダンサーさん達が入ってきてくだされば嬉しい限りです。